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2022年度 八ヶ岳個人山行(登攀)

行動概要

メンバー;川嵜 長嶺 川嶋

 

2月6日(月) 実1 晴

予定通り新宿駅に集合し、茅野駅へ向かう。茅野駅からタクシーで八ヶ岳山荘に到着する。八ヶ岳山荘で荷物を預かっていただき、準備をした後出発する。林道は雪が少なく、土が見えているところもある。緩やかな登りが続き、ゆっくりとしたスピードで登る。途中、赤岳山荘で休憩をとる。行者小屋が近くなるにつれて積雪量が多くなってくるが、トレースがあり歩きやすい。阿弥陀岳北西稜の取付を確認しながら、ゆっくりとしたペースで歩き、行者小屋に到着する。

CT)八ヶ岳山荘(9:55-10:36)~赤岳山荘(11:37-11:49)~行者小屋(15:10)

 

2月7日(火) 実2 晴 日ノ岳稜

ヘルメット、ハーネスを装着し、ビーコンチェックを行った後サブ梱包で出発する。中山乗越を超えて下り、柳川北沢を詰めていく。雪は少なく、しまっており歩きやすい。鉾岳ルンゼと日ノ岳ルンゼの出合まで来ると、石尊稜の取付が見える。日ノ岳ルンゼは下部が凍結しているため、鉾岳ルンゼから日ノ岳稜へ取り付くこととする。灌木の生えた緩やかな斜面を右上していき、取付に到着する。取付は広いテラスとなっており、ここでアイゼン、ロープを装着する。ここから先は露岩混じりの簡単な雪稜が続く。支点は灌木で取れるため、ロープを一杯に出して適当にピッチを切りながら進んでいき、上部岩壁に到着する。上部岩壁はバンドを右に回り込んだところの凹角から登る。取付にはボルトが打たれているが、それより上部では岩が脆く、残置のハーケンは信用できないため、時間をかけて支点を取りながら進んでいく。2Pで上部岩壁を抜ける。その後は簡単な草付きの広い斜面を2Pで縦走路へ到着する。ここで長嶺はロープを外し、川嵜が川嶋とショートロープで地蔵の頭に向けて下っていく。地蔵尾根の下りは急であるため、注意しながら下り、行者小屋に到着する。

CT)行者小屋(5:59)~日ノ岳稜取り付き(8:22-8:54)~上部岩壁取付(11:53)~日ノ岳(15:04)~地蔵ノ頭(15:40)~行者小屋(16:14)

 

 

2月8日(水) 実3 晴後雪 阿弥陀岳北西稜

ヘルメットを装着し、ビーコンチェックを行った後サブ梱包で出発する。行者小屋から南沢を下っていき、ロープが掛かっている分岐から樹林へ入っていく。左岸の沢を少し登り、右の稜線へ向かって登っていく。途中からトレースがあり、トレースに沿って進む。雪は硬く歩きやすい。稜上に出て、アイゼンを装着する。しばらく樹林を進んでいくと、一気に森林限界になり、北西稜が全て見渡せる。しばらく簡単な雪稜が続くが、ここからロープを付け、ピッチを切りながら進んでいく。支点はピナクルや残置ボルトで取ることができ、岩は安定しているため、安心感がある。ロープを一杯に出しながら2Pほどで大きな露岩へ到着する。ここからバンドを右上し、急な草付きのスラブ壁を上部岩壁に向けて上がっていく。上部岩壁からバンドを左にトラバースし、核心の凹角の基部へ到着する。凹角は雪が付いておらず、登りにくいが、慎重に登っていき、雪稜へ出る。簡単な雪稜を2Pで摩利支天へ到着する。長嶺はここでロープを外し、川嵜、川嶋はショートロープで阿弥陀岳へ向かう。阿弥陀岳で周囲が見渡せるため、他のルートを確認してから下り始める。先程まで晴れていた空は一気に曇りはじめ、風も強まってくる。急斜面では上から確保しながら慎重に下っていく。中岳のコルは急で時間がかかりそうなため、文三郎尾根から下る。適宜確保しながら慎重に下っていき、行者小屋に到着する。

CT)行者小屋(5:15)~取付(7:25-7:48)~露岩(8:07)~上部岩壁(10:20)~阿弥陀岳(12:22)~中岳のコル(12:55-13:07)~文三郎尾根分岐(13:43)~行者小屋(14:14)

 

2月9日(木) 実4 晴

テント撤収後、行者小屋から下部へ5分程の開けた場所へ向かい、雪上訓練を行う。ハーネスとロープを装着し、訓練を行う。まずスタンディングアックスビレイとFix工作を行う。4年生が説明を行った後、1年生が実践する。スタンディングアックスビレイとFix工作を終えた後、わかん着脱とわかん歩行を行う。わかんを装着し、50m程の距離を往復して歩行訓練を行う。その後、ビーコン・プローブ探索の訓練を行う。最後に荷物を背負った状態でもう一度わかん歩行を行い、訓練を終了する。梱包を直して、八ヶ岳山荘に向けて下る。入山時よりも雪が解けているゆっくりとしたペースで下り続けて、八ヶ岳山荘に到着する。

CT)行者小屋(6:52)~雪上訓練場所(6:55~10:55)~赤岳山荘(12:38)~八ヶ岳山荘(13:22)

 

<雪上訓練内容>

・スタンディングアックスビレイ             0°30”

・Fix工作                                        1°00”

・ビーコン・プローブ探索                   0°40”

・わかん着脱                                    0°30”

・わかん歩行                                    0°40”                                合計T) 3°20”

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